2026.5.29

Vol.1 北海道支店
札幌フコク生命越山ビル/sitatte sapporo

当たり前を今日も丁寧に

うらトーク -心躍る場の舞台裏-

当社各拠点で行われている日々の業務を、現場で向き合う社員や関係者の声とともに紹介する、現場の舞台裏を紐解くコンテンツです。仕事の中で重ねてきた工夫やエピソードを通して、「三菱地所グループと社会の持続可能性 4つの重要テーマ」とのつながりと、“心躍る場づくり”に至るまでの工夫や想いをお届けします。

札幌のメインストリートである札幌駅前通と、札幌で最初に整備された近代街路とされている北3条通が交差する角地に立地するのが、「札幌フコク生命越山ビル/sitatte sapporo(シタッテ サッポロ)」です。2017年に同ビルが竣工して以来、当社が常駐体制で運営管理を担ってきました。
そして、その現場を率いるのが、大竹寛さんです。電気や空調、衛生設備の点検や運転監視をはじめとする管理業務を担い、ご来館いただく皆さま、ご入居者さま、そして地域の皆さまの“日常”を支えています。そんな大竹さんの施設管理のプロとしての矜持と、まちへの想いを聞きました。

三菱地所グループと
社会の持続可能性4つの重要テーマとの関わり

三菱地所グループでは、長期経営計画2030の社会価値向上戦略において、当社グループが注力するべき「三菱地所グループと社会の持続可能性4つの重要テーマ」を定めています。三菱地所プロパティマネジメントでは、その4つの重要テーマ「まち・サービス」「地球環境」「人の尊重」「価値の創造」を軸に、事業を通じてサステナビリティを推進しています。 今回は、「まち・サービス」「地球環境」の2テーマでお届けします。

  • まち・サービス

    次世代に誇るまちのハードとソフトの追求

    世代を超えて愛され、有機的に発展する「選ばれるまち」へ

  • 地球環境

    環境負荷軽減に尽力し続ける

    持続可能なまちと地球環境の実現

  • 人の尊重

    人を想い、人に寄り添い、人を守る

    多様な人々が幸せに働き、暮らせる社会へ

  • 価値の創造

    新たな価値の創造と循環

    時代の変化を先取りし、豊かさや便利さを育む

三菱地所グループと社会の持続可能性4つの
重要テーマについてはこちら →

ここに来ると、心がひと息つく。
そんな場であるために

札幌の冬の寒さは厳しい。気温だけでなく、雪や風までもが足どりを重くします。そのため札幌では地下が発達し、人の流れは自然と地下へ集まります。札幌フコク生命越山ビルも例外ではありません。地下1階は札幌駅前通地下歩行空間に直結し、天候に左右されることなく、札幌駅からすすきの方面まで移動できます。

その動線に、人々の“憩いの場”があります。それが同ビルを象徴する「ステップガーデン」です。木のぬくもりが心地よい広々とした空間には、階段に腰をおろし待ち合わせをしたり、レストスペースでおしゃべりしたり、お昼どきにはお弁当を広げたりする人の姿があります。そして、思い思いに過ごす人々の身体を、床暖房から伝わるやさしい熱が温めます。

そんな憩いの場を陰で整えているのが、大竹さんです。日々の仕事で「目線を合わせること」を大切にしていると話す大竹さんは、ステップガーデンの管理でも、ご来館いただく皆さまが何を心地よいと感じ、どの瞬間にほっとするのかという視点で場を整えます。

「ご来館いただいたお客さまがが、ほっと一息つける。そんな場でありたいと思っています。そのためにも、お客さまの目線に立つことから始めています。『また来たいな』と思っていただけたら、それで十分です」

その言葉通り、大竹さんは毎日、朝は入館時の体感を基準に、ピーク時は外気温、混雑具合などを見て、設定温度を細やかに調整します。その微調整こそが、ステップガーデンで感じる“沁みる暖かさ”の正体です。これは、単なる空調管理ではありません。人を想い、目線を合わせ、そっと寄り添う。大竹さんの仕事姿勢そのものなのです。

足すより、いまを活かす。
そこに、腕の見せどころがある

一方、このビルのオーナーさま目線に立つと、エネルギーコストの最適化は避けて通れないでしょう。さらに地球環境のことも考えると、無駄なエネルギーは削らねばなりません。

「お金をかければ、いくらでも打ち手はあります。ですが、それではオーナーさまの負担が大きすぎる。設備を切り替える前に、いまある設備を活かす。そこにこそ、施設管理のプロとしての腕の見せどころがあると思っています」

そこで大竹さんは、職場の仲間から好事例を集め、運用改善の仮説を組み立て検証。それをもとに、オーナーさまへ改善提案を行います。そうした現状に甘んじることなく、よりよい運用方法を模索し続ける姿勢こそが、オーナーさまから信頼をいただくために必要なのです。

心躍るTOPICS

業務の中で生まれる、小さな手応えや達成感。
そんな“心が躍る瞬間”を聞きしました

正直に言うと、私の仕事は“心が躍らない”方がいいんです。設備は動いていて当たり前です。大きなトラブルなく、一日が終わる。それが一番の成果だと思っています。そのためにも、毎日の巡回で感じた小さな違和感は早めに解消します。職場の仲間と「今日もいつも通りだったね」と言い合える日が続くと、胸の奥で静かな達成感が湧いてくる。そんな瞬間が、私にとっての“心が躍る”なんだと思います。

当たり前の日常は、一人じゃ守れない。
だから、チームで守る

「目線を合わせる」という大竹さんの仕事姿勢は、ご入居者さまや、現場をともに支える仲間に対しても変わりません。たとえば、ご入居者さまとの何気ない立ち話。その中でふと「空調の効きが気になる」「店の機器が不調で……」といった、ほんの小さなお困りごとがこぼれることがあります。大竹さんは、それを決して聞き流しません。状況を確かめ、必要があればすぐに動きます。

「問い合わせるほどじゃないけど、気になることってありますよね。そういう小さな声にも応えたいんです。そうした積み重ねが、信頼につながりますから」

とはいえ、テナントから寄せられる声のすべてを大竹さん一人で解決できるわけではありません。ビルの運営管理は、警備・清掃・設備運転管理といった協力会社の皆さんとのチームプレーで成り立っているからです。だから大竹さんは、日々の連携をスムーズにするための“土台づくり”にも心を配っています。

「協力会社の皆さんとの日々の夕礼では、業務報告だけで終わらせず、数分だけ雑談もするようにしています。天気の話でも、家族の話でも、たわいもないことでいいんです。そういうコミュニケーションが、互いに頼みごとをしやすい空気をつくります」

こうして育てた“空気”が、いざというときのすばやい連携につながり、結果としてご入居者さまに安心を届けているのです。

ビルだけじゃ届かないことは、
まちでやる

ここはビルであり、“まちの縁側”でもある。大竹さんは、札幌フコク生命越山ビルを、そう表現します。

「ビルの中にいながら、まちとつながる感覚。ここでは、ご来館いただくお客さまにそんな“つながり”を感じていただけると思います」

その“つながり”を生み出しているのが、ステップガーデンや近隣の札幌市北3条広場(アカプラ)でのイベントです。春の風物詩「サッポロフラワーカーペット」では、大竹さん自身も準備から参加しています。地域の小学生や近隣のビルの方々と肩を並べ、枝から花びらを外し、色ごとに分け、丁寧に敷き詰め、一枚の大きな絵を完成させていく。隣で作業をするのは、ほとんどが初めて会う人。それでも、気づけば自然と笑顔が生まれます。

「完成した絵を見て、足を止めてくれる方がいるんです。それだけで“やってよかった”と思えます」

こうした“まちとのつながり”を、単なる賑わいで終わらせたくない。大竹さんの視線は、さらに先を見つめています。

「三菱地所グループの枠を超えて、行政や地域の方々ともっと連携できるといいなという想いもあります。そうすれば、札幌のまちのために、いまよりもっと大きなことができるはずです」

まち単位の防災訓練や環境負荷低減のための取り組み、回遊性の向上など。当社だけでは手が届かないテーマも、まち全体で取り組めば、実現の可能性が広がります。

最後に、大竹さんは短く、けれどはっきりと言います。

「失敗を恐れず、チャレンジしたい」

今日も大竹さんは、ビルとまちの未来のために、“当たり前”を丁寧に積み重ねます。

物件概要

  • 物件名:札幌フコク生命越山ビル
  • 所在地:北海道札幌市中央区北二条西3-1-20
  • 竣工年月:2017年1月
  • 規模:地上13階、地下1階
  • 構造:鉄骨造
  • 延床面積:18,844m2

「うらトーク~心躍る舞台裏~」

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